むくわれますように。

2010年06月19日

2週間前、Sionでコートジボアールとの事前試合を見た時は
想像できなかったW杯本番。まあ意外な展開は日本だけじゃないか。

あのコテンパンにやられたコートジボアール戦の後、

「あーこんな暑い日に20分も歩いて駅に戻るなんて。」

と文句言いつつスタジアムから友人とトボトボ歩いていると、
横に止まったタクシーから声をかけられた。

「駅までならご一緒しますか?」

天の助けとお言葉に甘えさせてもらい、汗をふきふき乗り込む。

声の主は、聞けば日本からおひとりで応援に来たという女性である。

「ご旅行の合間に寄られたんですか?」
「いえ、この試合のために来たんです。これからチューリッヒで乗り換えてパリに電車で行ってそれから飛行機で日本に戻らないといけなくて。」

「あーやっぱり南アフリカまでの応援は遠いですもんね。」
「いえ、W杯は緒戦からチームが負けて帰国するまで帯同します。」

「えっつ?またこの後南アフリカに? おひとりで?」
「ええ。スタジアムまでの移動だけはツアーにもぐりこませてもらいますけど。」

凄い、凄すぎる。

私より少しお姉さんなお年頃の女性なのである。
しかも”おひとり”だぞ。
この熱意がサムライ?!たちに英気を与えているのか?

日本の応援団がテレビに映し出される度にあの女性の姿を探してしまう私。

何事もなく過ごされているだろうか。
「あー来てよかった」と気持ちよく日本に帰れるだろうか。

選手はいろんなものを背負うのだと改めて思う。

デンマーク戦、いい試合になりますように。