家探しキャンペーン中
2008年01月22日
今に始まったことではない。もう、ここ1年はなんとなく家探し中なのだ。
差し迫った立ち退き請求があるわけではないが、
なんとなく住みづらい理由が増えてきて、不満が突出してくると、キャンペーンにつながる。
周りの友人は「そう言ってて、全然引っ越ししないよね。」というけれど、見つからないのだ。
全然見つからないから、キャンペーンは急速に終息に向かう。
チューリッヒの街は慢性的に住居の供給数が少ない。
2008年1月、我が家はまたキャンペーン期間に入った。
毎日空きマンションHPに相対し、2つの気になる物件を発見。
偶然にも内覧日が同じ日。
「これは、もうどちらかに決まりますよって気がするよ。」
1件目の内覧は夕方4時半。
住所を頼りに近づくと確かめることもなく、長蛇の列。
マンションのエレベーター前に30人ほどの人々が寒そうに待つ。
それも女性より男性が多い。
みなさんお務めはどうしてるの?この人たちバイト?
「アジア人って私たちだけだよ。もう絶望か?」
ようやく部屋に着くと、中には20組位のカップルがあちこち収納を開けながら
眼光鋭くうろついていた。
「もう写真撮る気もしないよ。いったい倍率何倍なんだろう?」
エントリーカードを渡されるが、書く欄がたくさんあって、わからないドイツ語が並ぶ。
皆さん丁寧に書き込んでいる様子。中には手帳に下書きらしきものが書かれてあって
写している人も見かける。
スイス人は、”どうしてこの物件にわれわれが住む必要があるのか”なんて小論文のようなものを添付して申し込むのだそうだ。
辞書片手に唸っているのは私たちだけ。もう論外。
さぁ気分を入れ替えて次。
「2件目はもう少し狭いし、列は少ないはず。こっちが本命だもんね。」
約束の6時前に到着すると、真っ暗のマンションのエントランスには60人が立っていた。
30分後に覗いても列は途切れることなく、少なくなることもなく、進みは遅く続いていた。
キャンペーン危機。