追いかけて夏 ④ ヴァロリス
2008年09月09日
なんだか居心地の悪いモナコから電車にのって西へ50分、
ゴルフ・ジュアン・ヴァロリスに着く。
ここからバスに乗ると街の中心に行けるはずだが、駅の前にはバス停はなし。
一緒に下りたおばあさんにおそるおそる、
「ヴァロリスに行くバス停はどこですか?」と片言フランス語で聞いてみる。
「〇☓△☐・・・・」
とすごい勢いで教えてくれるのだが、玉砕、ついてゆけない。
「やっぱり英語で・・・。」
「〇☓△☐・・・・」
困った顔は万国共通。しまいには袖口をつかんで大通りに引っぱり出され、
「〇☓△☐・・・・」
しかし思いは伝わるもので、なんとなく行ってみるとあるもんだ、バス停。
そこでも半信半疑でバスに乗り込むと、およそ10分後、乗客全員が
「ここでお前は降りなさい。」と叫んでくれました。
いやいや田舎は素敵です。
ヴァロリスは陶芸の街。
以前フランスの街を紹介する番組のナレーションをしていたのだが、
この街は印象に残っていたので是非来たかったのである。
ピカソが陶芸に目覚めた街。
礼拝堂だった所に作られた
国立ピカソ美術館
国立美術館にはピカソが手掛けた陶芸の作品と、
壁画「戦争と平和」がおさめられている。
片面には”平和”の図、もう片面には”戦争”の図。
中央の椅子に座ってくるくるまわっていると、
観光客の老夫婦も一緒になってくるくるまわって目が合って笑った。
壁画にはそこの場所に描かれた意味があるので、格別胸に沁み入る。
「最後の晩餐」「最後の審判」続く、勝手に決めた”感動壁画シリーズ”。
感動の後は小腹が・・・。
美術館の向いには、隣村にある2つ星レストランのシェフが街おこしのために出店したカフェ。
手長海老のガスパッチョ美味し
ここでもまた、隣に座ったおじいさんから話しかけられ、
シェフの最近の女性関係をつぶさに教わる。
いやいや、田舎は素敵です。